リードオルガン修理の広場

fuukin.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:西川オルガン49鍵( 19 )

西川オルガン 49鍵 (19)

2013年1月にバネが折れて途方にくれていた西川オルガン。

10年以上前、名人Y氏にヤマハのベビーオルガンを修復していただいた際に取り替えたもう使わなく

なったオリジナルの部品(古いペダル板、取り外した袋等)の中になんと!小袋のバネが入っていたの

です。

Y氏は小袋のバネをあおりバネに替えてくださっていたのでした。(それは、とても弾きやすいです)

そのバネを西川オルガンに使うことにしました。

二年の歳月の後ようやく完成した西川オルガン!!

ずっとほったらかしにしていましたが、色合いも艶も良く、なんだか愛着がわいてきました。

(ちなみに修復前の姿はこのブログの一番最初にあります。)

e0197734_2264044.jpg


でも、弾いてみると何となく音が散漫な、ワーッと広がってしまうような感じ…。

リードにビリ音はないのですが、リードを抜いてみるとスカスカで、リード抜きを使わずにスーッと

抜けてしまいます。

もうちょっと、しまりを良くするためにリードの両側に経木を貼ります。

e0197734_22752.jpg


経木は東急ハンズなどでも売っていますし、昔の納豆の包み紙のようなものでも代用できます。

0.1ミリ程の丈夫な厚紙でも大丈夫です。

特にビリビリとある音を弾くと鳴ってしまう場合はリードが緩んでいるので、この経木で解決できま

す。まず片方貼ってみて、緩いようでしたら両方貼ってみてください。

経木を貼ってみると、ちょっと音がまとまってくるような感じになりました。

e0197734_2293665.jpg


西川オルガンはヤマハと比べるとちょっと華やかな西洋風な音です。

これで、大好きなバッハの無伴奏チェロソナタ等で弾きこんでよりまろやかな音を作っていきたいです。

これにて、西川オルガン完成!! ありがとうございました!!
[PR]
by kazenokoto | 2015-09-01 22:10 | 西川オルガン49鍵 | Comments(2)

西川オルガン 49鍵 (18) 部品取り

バネが折れてしまって途方に暮れていましたが、このことによってバネの強さが空気持ちの時間や音の柔らかさ、強さに大きく影響することが分かってきました。

大袋のバネが強すぎると、空気が早く抜けてしまい、弱すぎると音にハリが無くなります。

バネは特注で作ってもらえるそうですが、1万円程してしまうそうです。

また、強さを指定して注文しないと良い音にはつながりません。

そこで、部品どりの為の楽器をオークションで購入することにしました。

ヤマハオルガン61鍵、製造番号157151です。

バネだけではなく、リードや板も取っておきます。

e0197734_22152366.jpg


格子戸バルブ、鍵盤、ピットマンなどもとっておきます。
いずれも、もう売られていない貴重なものです。
[PR]
by kazenokoto | 2013-01-16 22:22 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (17) バネ

ペダルベルトを取りつけて、さあ、いよいよバネを取りつける段階になりました。

いろいろいじっているうちにバネが折れてしまいました!ショック!

e0197734_14201997.jpg

[PR]
by kazenokoto | 2012-10-01 14:20 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (16) ペダルベルト

次にペダルベルトの取り付けです。
これはネジ釘で留めてもよいのですが、ペダルの長さは非常にデリケートで短すぎたり、長すぎたりすると演奏にも影響するし、息も短くなってしまったりします。

そこで調節可能なI先生の特許(!?)を教えていただきました。

これはホントに便利!!

e0197734_141413100.jpg


この仕組みを小袋側に取りつけます。

取り付けるとこういう状態です。これで弾いて試してみた後で調節可能になります。スバラシイ!

e0197734_1417332.jpg

[PR]
by kazenokoto | 2012-10-01 14:17 | 西川オルガン49鍵 | Comments(1)

西川オルガン49鍵 (15) ペダル張り替え

次はペダルを貼り替えます。楽器によっては古いままできれいな物もありますが、この西川ははがれかけていたので取り替えることにしました。

e0197734_13332978.jpg


にかわを取ります。水分を与えるとドロドロと溶けだします。

e0197734_13343775.jpg


きれいにはがれました!

e0197734_13353592.jpg

[PR]
by kazenokoto | 2012-08-27 13:45 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (14) 棚板・共鳴箱

大袋の棚板を取りつける接続部分です。 古い状態では紙のようなものが貼ってあります。しかしこれでは空気がす~す~抜けただろうなあ。

e0197734_025447.jpg


この部分に、クラリーノ一枚では不安なのでやはりゴムスポという素材を使ってみることにしました。
これが、ゴムスポです。近くのホームセンターで見つけたものです。
しかし、これが果たして素材として耐久性に優れているかどうかはまだ不明です。心配な人はやはりクラリーノか均一な革が良いのではないでしょうか。

e0197734_0281633.jpg


クラリーノとゴムスポを合わせます。これだけの厚みになります。
クラリーノはにかわではなく「しわなしピット」というスティックのりを使うと便利です。100円ショップでも売っています。これは先生がお勧めしてくださいました。

e0197734_0311784.jpg


クラリーノにしっかり「しわなしピット」をつけて大袋上部に貼り付けます。その上にゴムスポをフワッとのせるようにして、のりは何箇所か押さえ程度にちょんちょんとつけます。
このゴムスポは万が一はがす時にボロボロ崩れてはがしにくいので、べったりのりをつけないように。

注意することはクラリーノにも、ゴムスポにもネジ釘の部分の穴はしっかり開けておくことです。
ゴムスポはちょっと広めに穴をあけた方が良いようです。ちょっとでもずれるとゴムスポが巻き込まれてずれてしまう恐れがあります。


このゴムスポはいろいろな厚さがありますが5ミリのものを使います。
棚板は新しくしても古い共鳴箱などはどうしてもゆがみがあり、このゆがみを解消するために弾力があるゴムスポが良いと思うのですが…。 他に良い素材があるかなあ?

ちなみにこのゴムスポは燃やせない素材なので、そのこともちゃんと取り付けたゴムスポに書いておきます。


棚板を取りつけて息の時間を測ってみました。
1分48秒になりました! これで次に進めます。

次はこの棚板に共鳴箱をのせます。
この接続部分にもクラリーノとゴムスポを貼りました。

音を出さない状態で40秒。

もうちょっと息の長さが欲しいところです。そう言えば先生がおっしゃっていたことですが、ネジの力だけで閉めるのではなく、クランプで締め上げてからネジを締めると良く締まるとのことでした。

クランプで締め上げます。
e0197734_0535615.jpg


40秒から45秒になりました。
これで良しとしますか…。

後日記:この共鳴箱の取り付けですが、ここにゴムスポを使うと響きを止めてしまうことになるのであまりよくありません。ゴムスポはやめにしてちょっと厚めの革をを貼ることにしましたが、それでもネジ釘をつけた状態で向こう側が透けて見えるほど隙間があいています^_^;。そこで、あきらめずに親の敵とばかりにクランプで締め上げて、ネジ釘をつけてみました。ようやく透けが無くなりました。鍵盤をつけた状態で16秒の息もちです。もう一息欲しいところです。
[PR]
by kazenokoto | 2012-08-18 00:57 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (13) 棚板

小袋と小袋の間の隙間が狭い為に安全弁を取りつけるスペースにのりしろが来てしまいます。

その為安全弁のスペースを平らにするために、ラバークロスを貼って埋めます。

e0197734_23183730.jpg


古い安全弁はこのようについていました。押さえのバネがないので空気が抜けてしまいそう。
e0197734_0135216.jpg


安全弁もしっかり押さえます。内側のフェルトと皮も張り替えます。フェルトを貼って、革のつるつるした表の部分ではなく、バックスキンの部分が板側に来るようにします。
e0197734_0162337.jpg


安全弁を取りつけてさらに棚板を取りつけます。
e0197734_23195247.jpg


小袋と大袋を貼った状態で真空状態から元に戻る時間を測ると約2分あります。

しかし、この棚板をつけるとそれが半分に減ってしまいます。
ということはこの取り付け部分から息が漏れてしまっています。

というより棚板そのものにゆがみがあるのかな?と思って定規を当ててみると…あっ!隙間が!

e0197734_2325391.jpg


おまけにこの棚板には釘穴の部分が削れてしまっています。
e0197734_23311694.jpg


木工パテで埋めてみましたが、やはりネジを入れると盛り上がってしまったりして強度に不安があります。

ということで、思い切って棚板を取り替えることにしました。
先生に聞いたところ、しなの合板か、集成材が良いということでした。とにかく名前だけを聞いて近くのホームセンターに行ってみたところ、高級家具や楽器に良いという集成材があったので早速買いました。


ホームセンターで同じ大きさに切ってもらいました。

e0197734_23353855.jpg


重ねて中央の空いている部分にしるしをつけ、まず端を電気ドリルで6ミリの穴を二つあけて後は手作業で小さノコをキコキコ入れていきました。

この木が硬い! なかなか向こう側が見えず、ノコが向こう側に通って光が見えた時はトンネルを貫通させたような気持ちになりました。

さらにこの板にはネジ穴を開けなくてはなりません。
家にあった障子紙の和紙を板と同じ大きさに切って、古い棚板からネジ穴の部分を写して、それを新しい板に張り付けて上から電動ドリルで穴をあけました。ふう~っ!

e0197734_23435851.jpg


これらの作業で丸2日かかりました~!
[PR]
by kazenokoto | 2012-08-12 23:44 | 西川オルガン49鍵 | Comments(2)

西川オルガン49鍵 (12) 大袋

リードオルガンは息が命。

この3回の修理で思ったことは、丁寧に修理することが1秒、2秒の息の長さにつながって行くということ。

例えば息の長さが5秒違うだけでこれはオルガンにとっては本当に大きい違いで、音の伸びや芯のある弱音につながっていきます。

時間をかけても、そのことが1秒の貯金になると思って作業していくと面倒になりません。

大袋ののりしろガイドを貼り付けます。三角のコーナーはもともとあったもの。
このコーナーとガイドの面位置をぴったり合わせることも1秒貯金になります。こういうところがガタついてしまうと息漏れの原因に。

e0197734_1781055.jpg


この大袋のチョウツガイは外側についていました。
内側はラバークロスで貼ります。

ぴったり閉まらないので90度に立てかけておきながら、やはり木でしっかり押さえて隙間なくにかわを貼り付けます。

e0197734_1711536.jpg


下の部分にベルトを取りつけます。幅はラバークロスをはがす前に測っておくこと。

e0197734_17121131.jpg


小袋と同じ要領で貼ります。

この角の三角部分には補強の意味があるのでしょうか?薄い皮を貼ってからラバークロスが貼ってあります。動きがある部分なのでラバークロスに負担が行かないようにしてあるのでしょうね。

e0197734_1718627.jpg


大袋をはがした時の状態です。革が貼ってあるのが見えるでしょうか。

e0197734_123517.jpg

[PR]
by kazenokoto | 2012-08-12 17:18 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (11) 小袋 ②

次に、上辺、側面を貼ります。

まず、リードオルガン講習会(3)のを参考に小袋の高さに合わせてひもがついた木片を置くこと、(ひもは穴から外へ出しておく)そしてラバークロスにボール紙を貼ることを忘れないでください。

ラバークロスの中心と、小袋の板の中心線を合わせます。

まず、上の部分を貼る。
貼ったらすぐにぬれぞうきんか、ウェットティッシュでしごいて下さい。

e0197734_16451396.jpg

(写真は大袋を貼っているところ)

ベテランの方は上下すぐにのり付けをしていましたが、私は上の部分を貼ったら、一休み、次の面を貼ったら一休み、と少し慎重すぎるくらいに丁寧に貼りました。

こういう角の部分は本当に慎重に。こういうところから息が漏れやすい…。
角度によっては少しラバークロスが浮いてしまうこともあります。そういう時は、にかわを一滴角に垂らすと、固まって隙間が埋められます。

e0197734_16472179.jpg


少ないのりしろの部分はしっかりつけます。ていねいに指でしごいて、木の押さえをつけながら乾かすことを忘れずに。しつこいですが…。

e0197734_1649388.jpg

[PR]
by kazenokoto | 2012-08-12 16:38 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (10) 小袋 ①

いよいよ小袋を貼ります。

この小袋の貼り方ですが、下辺(チョウツガイの部分)を先に貼って、後は上辺、側面を貼ったあまりをその上から回り込ませるか、反対に上辺、側面をはり、その余りを下辺に回り込ませてはり、そのうえから下辺の底の部分を新たに貼る方法との二つがあります。

山葉61鍵盤の失敗は下辺に回り込ませるラバークロスの量が3センチくらいと足りなかったので、とりつけてからの息漏れに苦しみました。

今回は同じ過ちを繰り返さないようにまず、チョウツガイを取りつけて、内側にラバークロスを貼り、その外側にもラバークロスを貼りそれから上辺、側面を貼り、のりしろ部分で、下辺を上からさらに貼りつけるようにしました。もちろんこののりしろ部分はたっぷりと分量を取ることを忘れずに…。

チョウツガイの取り付けは山葉61鍵を参照してください。
チョウツガイの部分の内側にラバークロスを貼りますが、このように浮き上がってしまうところは何度も手でしごいて浮き上がらないようにしてください。

e0197734_16141178.jpg


ある程度しごいてぴたりとついてきたら物差しをはさんで上から重い辞書などを置いてしっかりと乾かします。

e0197734_16161131.jpg


そして、このチョウツガイの部分の表側、下辺の部分を貼ります。
ここも隙間なく、貼ったら必ず押さえの板を貼ります。

e0197734_16243951.jpg


前回はハンズで買った手芸用の粒にかわを使いましたが、今回はイト―シンさんで仕入れた板にかわを使用しました。
以前よりも貼りつき方が断然良いと思いました。

これが板にかわです。
e0197734_054325.jpg


良いにかわを使うことも大切なのですね。
[PR]
by kazenokoto | 2012-08-12 16:17 | 西川オルガン49鍵 | Comments(8)