リードオルガン修理の広場

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カテゴリ:yamanoオルガン( 14 )

ヤマノオルガン (14)

いろいろな方のご協力を得て、無事にオルガンの修理が終わりました。

2014年5月17日(土)に持ち主のU様の喫茶店に搬入しました!

お店の常連さんの合唱団の方々がお迎えしてくれて、お赤飯をたいてお祝いしてくださいました。

そして、たくさんヤマノオルガンと一緒に歌を歌いました。

皆さま、ありがとうございました。

みんなに大切にされて、頑張るんだよ~~!!! めでたし。
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by kazenokoto | 2014-05-20 00:34 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン (13)

しかし、このオルガンはもともとペダルがありませんでした。

新しくペダルを作らなくてはなりません。

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こればかりは、自力では無理なので師匠のI先生にペダルを作っていただきました。

糸鋸でペダルを作ります。

側面に切れ目を入れた部分に金属棒が入る仕組みになっています。

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このように曲線にします。

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ふちを面取りしてやすりをかけてから、色を塗ります。
削った部分と色ののりが違ってしまうので、全体にチークオイルを塗ってから色付けします。

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このように棒がはまっています。

ペダルを右にスライドさせます。

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すると、この棒が上に持ち上がってスウェル蓋が開きます。音を大きくする役目です。

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さあ、これで出来上がりと喜んだのもつかの間。

今度はペダルを踏むとキイキイと音がしてしまいます。

どこに油を差しても鳴りやみません。

這いつくばって原因を探しましたが良く分かりません。

もしや?と思って小袋のバネを押さえている金属の留め金の部分に皮を挟んでみました。

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音が止まりました~。再びやれやれです。042.gif

最後の最後に音の調整をしました。

この楽器は総2列のリードなのです。上下で少しずつピッチが違っていて、合わせて弾くとうなりを出すようになっています。チェレステ効果です。

そのうなりがちょっと派手すぎるので、下の段のリードのピッチを少し上げました。

ピッチを上げるにはリードの先端側を少し削ると、リードが軽くなってピッチが上がります。

リードを折らないように慎重に作業しました。
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by kazenokoto | 2014-05-20 00:21 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン (12)

ようやくゴールも近づいて来た時、事件が!!

スウェルペダルとスウェル蓋を連結している棒が折れてしまいました007.gif

ちょっと向きを変えようと思っていじっているうちにポキッ!

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半ば放心状態で、何とか溶接してくれるところをインターネットで探したのですが、現物を遠くまで持って行かないと見積もりしてくれなかったり、修理代がとても高かったりとなかなか先に進みません。

なす術もなく一週間ほどたった頃、ふとお世話になっている精密機械器具制作M社の社長さんの顔が浮かんできました。

そうだ!社長さんに頼んでみよう058.gif

早速、持って行くと社長さん曰く「人間が作ったものなんだから、作れないことはないんだよ~。」

なんと、頼もしいいお言葉!!

そして、あっという間に金属棒をつないでくださいました。

まず、金属棒をねじ切りしてから六角ねじで止めます。

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さらに、ねじで止めます。世の中にはこんな小さなねじもあるんですね。

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つながりました! スバラシイ!072.gif

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日本のものづくりってすごいですね。社長さん、ありがとうございました!!!!001.gif

無事にスウェルがペダルとつながりました。やれやれ…。042.gif

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by kazenokoto | 2014-05-19 23:08 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン (11)

息漏れは続くよ、どこまでも…。

まだ、なんとなくぴったりと行きません。

スースーと音がします。

怪しいところは、大袋と共鳴箱を合わせた接点です。

ここにテープを貼ってみました。

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すると、なんとなくいい感じ。ということはここから息が漏れています。

再び外してみると、釘穴のささくれのところがでこぼこしています。
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ほんのわずか盛り上がっています。こんな些細なところから息が漏れてくるのです。
やすりをかけて、凹んでいるところはパテで埋めます。
それからまたやすりをかけて、平らにします。
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この二か所をやり直して、少しは音持ちが良くなりました。

しかし、今度は鍵盤を押していないのに、強くペダルを踏むとなってしまう音が二つあります。

う~ん?ということは格子口バルブがきちっとしまっていないということか?

また、共鳴箱を外さなくてはなりません。

組み立ててからはこういう作業の繰り返しです。

音漏れしてしまう、二つの音の部分の格子口バルブを見てみました。

一つの原因は格子口バルブを抑えるバネがゆるゆるでした。
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そしてもう一か所は、バルブを外してみると下の木の面がわずかに欠けていました。
ここも、パテで平らにします。
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念のため、すべてのバルブのしまりを点検して、再び組み立てます。

ようやく、なかなかいい感じになりました!
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by kazenokoto | 2014-05-19 00:21 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン (10)

いよいよ組み立てです。

すべてのパーツの修理が終わったので全体を組み立ててみました。

ここで、すべてが完成!となればいいのですがそうはいきません。

全体を組み立てて空気を通してみて、初めて不具合がわかります。

いつもここからが長いのです…007.gif

まず、小袋のバネを取り付けたらそこからキイキイと音がします。
そこで、フェルトを入れて音鳴りを抑えました。

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次は、息漏れです。

どこからか派手に息漏れがしている音が!!

なんとバネを差し込んでいる穴が貫通してしまっているようで小袋から息が漏れてしまっていました。こうしてテープで止めてみると止まります。

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どうやって塞ごうか?いろいろと考えましたが、やはりラバークロスで止めるのが良かろうと思い、
小さめの穴を開けたラバークロスを貼りました。

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その上から、バネをぎゅっと差し込みました。
これで、ここの息漏れが解消です!

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by kazenokoto | 2014-05-18 23:37 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン (9)

次はリードまわりです。

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リードの枕はボロボロなので新しいものに付け替えます。

リードを取り出してみると内側へ丸みがある形状になっています。
こうすると音が控えめでやわらかくなるそうです。
このオルガンはストップなしで総2列のリードなので鍵盤を押せば常に2本のリードが鳴ります。
そのため、音を強くしすぎないようにこのような形状にしてあるのだと思います。
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リードが汚れていると音程にも影響してくるのでリードを磨きました。
ピカピカになりました。
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次に、スウェルふたを取り付けます。

つなぎ目は布でつけられていました。
まず、片側に布を貼ります。
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裏側に同じように布を貼ります。
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片一方を押さえの板の裏側に、もう片一方を押さえの板の表側に互い違いになるようにつけます。
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上の図の斜線のぶぶんにそれぞれ白い布が貼られています。
板をにかわで貼り付けて上から釘止めします。リード室に穴を開けないように、釘の長さと位置に注意してください。なるべくオリジナルと同じ長さの釘、そして同じ場所に釘を打つようにしてください。

最後に上からラバークロスを貼ります。
こうなります。
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by kazenokoto | 2014-02-24 19:33 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン(8)

次は鍵盤です。
まずは、鍵盤をバラバラにするために「くわえ」という鍵盤を押えているものを外します。
どうしても板のねじが一か所取れず、仕方がないので破壊しました。007.gif

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古いフェルトは付け替え、ピンは一本ずつ磨きます。

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鍵盤の横の汚れもこの際やすりで削ります。

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綺麗になりました!見えないところのおしゃれというか…。

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くわえの破壊した部分は補修して、その横に新しいねじをつけました。

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くわえの取り付けは、切り込んだとんがった部分、一点で押えるように取り付けます。
クランプで押えながらねじを取り付けます。
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鍵盤下のフェルトや枕の部分のフェルトはなるべくオリジナルのものと同じ厚さで
交換します。
くわえを取り付けた時の傾斜も同時になるようにします。
ここら辺はタッチの微妙な差が出てしまう部分です。
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by kazenokoto | 2014-02-19 00:34 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン (7)

小袋を貼るのに結局1週間くらいかかってしましました。
しかし、オルガン修理が本業ではないので納期が決まっているわけでもない。
丁寧にひとつひとつ確実に仕上げることを大切にしようと決めて取り掛かっています。

小袋を貼ったら、次は小袋のバルブを取り付けます。
提灯型はこの上に大袋が来るのでスペースがあまりなく、バルブの押さえのバネを取り付けられません。
柔軟性のある皮をピタッと貼り付けるようにして取り付けてなるべく空気漏れがないようにします。

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実際これも、息を抜いてみると張りが弱く、何度もつけ直しました。

大袋と小袋を連結しました。

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写真の赤の部分が連結部分です。
ここを1秒も漏らすまいと、クラリーノをパッキンにして取り付けます。
これで、小袋と大袋がつながりました。

次に格子口バルブを張り替えます。
ここも息を漏らさない大事な部分なので、ちょっと面倒くさいのですがオリジナルで貼られているように貼ってみました。

(後日記:しわなしピットというのりを使った簡単な貼り方もあります。本ブログ2016年竹オルガン(8):パレットバルブ張り替えをご覧ください。)

まず、格子口バルブの長さ分のフェルトと皮を用意して両面テープで仮止めします。
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バルブの真ん中だけに膠をつけてフェルト部分に貼り付けます。
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はがきの厚さ1枚分をはさみながら次々に貼っていきます。
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はがきを抜いて、カッターで切り分けます。
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両面テープをはがして、今度は同じサイズに切った皮の真ん中だけに膠をつけてフェルトに貼り付けます。
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横から見てみると膠のついていない部分が少しだけ浮きます。
そうすると、格子口がきちっと押えられ空気漏れが防げます。
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格子口バルブのフェルト、皮の張替が終わり、枕のフェルトも新しくして、バルブが収まりました。
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ここで注意です。
枕のフェルトを厚くしてしまうとバルブのしまりが悪くなってしまいますので、バルブより低くしましょう。(写真はオリジナルのバルブです。)
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by kazenokoto | 2014-02-10 18:51 | yamanoオルガン | Comments(2)

ヤマノオルガン (6)

気を取り直して、ちょうつがい部分を貼りなおしてから小袋を貼ります。

まずは木片を入れてサイズを決めます。この小袋は12センチでした。
赤いひもは、穴から外側へ出しておきます。貼りあがった後に取り出すためです。
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小袋の底辺部分に厚紙を貼ります。
サイズは以前のものを参考にしました。
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側面にも厚紙を貼ります。
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どちらも中側へ引き込まれるよう、谷折りにします。
また、厚紙を板までぎりぎりのサイズにすると、袋を動かしたときに、板と厚紙が擦れて音が発生することがあるので、必ず厚紙は少し小さめにしてください。

膠を貼ったら、押さえのための木の薄い細長い板でしっかり固定します。
そうするとピタッと貼り上がります。

このようなものを準備します。
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ラバークロスに穴を開けないようにのりしろ部分だけにタッカーで打ち込みます。
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便利なもの: 使えなくなった釘、タッカーの針、カッターの切り取った刃など燃えないゴミで
しかも危ないものは、化粧クリームの空き容器に入れます。
これなら蓋ができるので安全です。どんどん入れて最後に容器ごと捨てます。
なんでも利用しましょう。
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by kazenokoto | 2014-01-30 23:35 | yamanoオルガン | Comments(0)

ヤマノオルガン (5)

ようやく膠はがしが終わり、小袋のバルブを貼ります。
スぺースが狭いので針金が取り付けられないので、弾力性のある皮を選びます。
引っ張り気味に取り付け、引っ張った後「パンッ」という手ごたえがあるくらいにします。

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小袋の板のつがいの部分は、オリジナルは布で取り付けてありました。

新しく、布のテープでつがいをつけてその上からラバークロスを貼ることにしました。
空気を漏らさないようにするため、写真の赤線の部分にしっかり膠をつけて貼り付けます。
そのためテープは短めにします。

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ここの部分の膠はきっちり貼ります。まず、下側から。
板でしっかり押さえます。

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それから、上側を貼ります。
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どうせ、遅れている作業なので、慌てずにゆっくりしよう。

(後日記)と、このあと小袋を貼った後で大失敗!
小袋を動かしてみたところ何やらぎしぎしと音が…!?
このつがいの部分から音が出ていたのです。
ラバークロスの表面の生地がビニールっぽく、お互いが擦れる時に音がしてしまうのです。
すべてやり直し! また時間がかかってしまいます007.gif
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by kazenokoto | 2014-01-13 23:53 | yamanoオルガン | Comments(2)