リードオルガン修理の広場

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リードオルガン修理講習会 (5)

修理講習会は次のようなプログラムで行われました。

2012年
3月15日(木)
13:30 受付

14:00 第一部
     オリエンテーション 自己紹介
     リードオルガンの構造について説明
     実際に分解してみる
       分解しながら故障、修理の際の問題点について説明

17:00 自由時間
18:00 夕食

19:30 第二部
     風袋の貼り替え 実践

21:00 自由時間

3月16日(金)
8:00  朝食

9:30  第三部
     風袋の張り替え つづき
実際に出来る故障の対処の仕方
      鍵盤が下がりっぱなし・戻りが悪い
      リードのビリ音
      リードの抜き方 etc.

12:00 昼食

13:00 第四部
     リードオルガンの構造から音の出し方を考える
     調律について
     質疑応答
     まとめ

15:00 解散



あまりにも情報が多くて初めて参加した方には大変だったと思います。

でも、まず最初にリードオルガンがどのような仕組みで音が鳴るのかを知ることが一番大切なのではないでしょうか。

講師の伊藤先生ご夫妻は、ご自分の経験から学ばれた知識をおしみなく伝えてくださいました。

この中の何か一つでも持ち帰って、実践に活かしていくことが出来ると修理が少しづつ楽しくなってきます。

実践あるのみですね!

ちなみにこの講習会で作業した袋はとてもよく貼れていて、リードオルガンの響きも良くなり、持ち主の方が大変御喜びだったそうです。

さすが、みんなの手で貼った賜です!
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by kazenokoto | 2012-07-31 18:26 | その他 | Comments(0)

リードオルガン修理講習会 (4)

小袋の側面の部分は、三角形の形に合わせて鉛筆であたりをつけます。

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そして、鉛筆のラインの下部分ににかわをつけて貼ります。

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下の写真は大袋のものですが、のりしろから余ったラバークロス部分を折り込んで貼り付けてしまうこともできます。

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にかわを貼ったら手早く、しごいていきます。講習会の時は人数がたくさんだったので千手観音のようにいろいろな手が出てきて作業が早く終わりました。みんなで行うと楽しく、仕事が早いので良いですね!
このようにのりしろから余った部分を貼らずにカットしてしまってもOKです。のりしろの部分がしっかり貼られていれば、問題はありません。
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by kazenokoto | 2012-07-31 17:52 | その他 | Comments(0)

リードオルガン修理講習会 (3)

今回の講習会では、以前の講習では出来なかった袋貼りの実習を主な目的にしました。

リードオルガンは現在国内生産も終了してしまった為、現在残っている物を丁寧に修復していくしか楽器を残していく道はありません。

リードオルガンの最盛期は明治、大正、昭和初期です。その頃の良い楽器が残っていてもほとんどの風袋が劣化してしまって音が出なくなってしまっています。

すると、この楽器は壊れている、もう音が出なくなっているとされてしまいあっけなく捨てられてしまうのです。
おそらくリードがきちんと揃っていれば80%から90%以上はなおるのではないかと思います。

そのネックとなるのが袋貼りです。
まずは、修理をどこで頼んだらよいのかわからない。教会などでは修理のための予算がない。
自分でなおそうと思っても、方法がわからない、材料をどこで手に入れたらよいのかわからない。やはり手を出すのはやめておこうとあきらめてしまうのです。


これでは、修理者もどんどん少なくなっていく中、リードオルガンの保存はできません。
そこで、袋貼りのワークショップを中心に今回の講習は計画されました。

本来の修理であれば、まずは袋のにかわをはずさなくてはなりません。
この作業がかなり大変というか面倒くさく、固まったにかわをはがしていくのに1週間くらいかかったこともありました。

今回はその時間はないので、先生があらかじめ袋をはがしたものを準備してくださいました。

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まず、大袋のバルブを取り替えます。この取り替え方は他のページをご覧ください。
小袋を大袋に取りつけます。つなぎ目の部分には布のチョウツガイと、つなぎ目一面にいラバークロスを貼ります。(西川61鍵盤参照)

上の写真のような木片の柱を立てて、そこの幅にあわせて高さを決めます。木片についているひもは
バルブの部分の丸い穴から出しておきます。 そうすると貼った後ひもを引っ張れば、木片を取り出すことが出来ます。

次に、いよいよ袋を貼ります。小袋にはプラス圧の空気と、マイナス圧の空気が入りますので袋が飛び出ないように、中央の部分に厚紙を貼ります。 下の写真のピンクの紙です。

この紙は小袋の幅ぴったりにしてしまうと実際に動かした時、紙が端に当たって音がしてしまうので少し幅を狭く型紙を取ります。(ちなみに大袋にはこの厚紙は必要ありません。マイナス圧のみだからだそうです。)

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この厚紙をラバークロスに貼る時はボンドでもかまいません。
しかし、ラバークロスを小袋、大袋に貼る時には必ずにかわを使います。このラバークロスも何十年かすると劣化します。そうするとまたはがされなければならない運命です。この時、ボンドを使ってしまうと、次の修理の人が大変苦労します。(はがれないのです!008.gif

にかわを使うと水でぬらせばまた緩んではがしやすくなります。
にかわは湯せんにして溶かします。あまり、固すぎないように。

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そして、にかわを貼った部分にラワン材で細長い棒を作ったもので押さえをします。
この作業は必することをお勧めします。040.gif 
手でしごいただけでは、時間がたつとちょっと浮いてしまったり、ずれてしまったりします。

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写真は、タッカーで打ち込んだ針ををかなづちで叩いてしっかりとすきま無く押さえこみます。
タッカーの針をさす時の注意ですが、(当たり前ですが)必ずのりしろの板の部分に打ち込んでください。わざわざする人はいないと思いますが、のりしろではないラバークロスの部分に打つと穴があいてしまいますので…。そういう事故にも気をつけて!

ここの押さえの作業を丁寧にすると袋の息の長さにつながっていきます。
ここが緩いとほんの少しの隙間から空気は出ていってしまいますし、一か所間違えるとまた貼りなおさなくてはなりません。

押さえは出来れば次の日くらいまではがさないでください。
くどいようですが慎重に!
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by kazenokoto | 2012-07-29 23:10 | その他 | Comments(0)

リードオルガン修理講習会  (2)

講習内容は受講生の方が一番知りたい内容を中心に進められます。

しかし、それでも基本的なリードオルガンの仕組みを知ることが大切なので先生から構造に関する説明を受けた後に、皆で楽器を一台解体することになりました。

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みんなで丁寧にネジをはずしていきます。

ここで大事なことは、はずしたネジがどのネジだったかをきちんとわかるようにしておくこと。
お菓子の空き箱などを利用してふたにネジをさして記入して行くのが間違いがない方法です。

また、解体したのはいいけれど、また元に戻す時にわからなくならないよう写真を撮っておくことも必要です。

ピットマンという格子戸バルブを押し下げる棒も外していきます。
これも注意が必要。長さが同じに見えても微妙な狂いがあるようで、必ず元の場所に戻せるようにしておきます。

その為に、先生が作られた穴をあけた板状のもの(番号がふってある)に端から順におさめます。
これは板状のものでなくても、発砲スチロールなどでも代用できます。どちらが低音側で、どちらが高温側かわかるようにしておくこと。

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そして、ストップをはずします。ここはまた、複雑に絡み合っているので、皆で慎重にはずしていきます。

細かいネジもなくさないように…。

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ようやくストップが外れた状態になりました。
こうなるとリード室もよく見えるようになります。

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by kazenokoto | 2012-07-27 17:37 | その他 | Comments(0)