リードオルガン修理の広場

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西川オルガン49鍵 (15) ペダル張り替え

次はペダルを貼り替えます。楽器によっては古いままできれいな物もありますが、この西川ははがれかけていたので取り替えることにしました。

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にかわを取ります。水分を与えるとドロドロと溶けだします。

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きれいにはがれました!

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by kazenokoto | 2012-08-27 13:45 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (14) 棚板・共鳴箱

大袋の棚板を取りつける接続部分です。 古い状態では紙のようなものが貼ってあります。しかしこれでは空気がす~す~抜けただろうなあ。

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この部分に、クラリーノ一枚では不安なのでやはりゴムスポという素材を使ってみることにしました。
これが、ゴムスポです。近くのホームセンターで見つけたものです。
しかし、これが果たして素材として耐久性に優れているかどうかはまだ不明です。心配な人はやはりクラリーノか均一な革が良いのではないでしょうか。

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クラリーノとゴムスポを合わせます。これだけの厚みになります。
クラリーノはにかわではなく「しわなしピット」というスティックのりを使うと便利です。100円ショップでも売っています。これは先生がお勧めしてくださいました。

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クラリーノにしっかり「しわなしピット」をつけて大袋上部に貼り付けます。その上にゴムスポをフワッとのせるようにして、のりは何箇所か押さえ程度にちょんちょんとつけます。
このゴムスポは万が一はがす時にボロボロ崩れてはがしにくいので、べったりのりをつけないように。

注意することはクラリーノにも、ゴムスポにもネジ釘の部分の穴はしっかり開けておくことです。
ゴムスポはちょっと広めに穴をあけた方が良いようです。ちょっとでもずれるとゴムスポが巻き込まれてずれてしまう恐れがあります。


このゴムスポはいろいろな厚さがありますが5ミリのものを使います。
棚板は新しくしても古い共鳴箱などはどうしてもゆがみがあり、このゆがみを解消するために弾力があるゴムスポが良いと思うのですが…。 他に良い素材があるかなあ?

ちなみにこのゴムスポは燃やせない素材なので、そのこともちゃんと取り付けたゴムスポに書いておきます。


棚板を取りつけて息の時間を測ってみました。
1分48秒になりました! これで次に進めます。

次はこの棚板に共鳴箱をのせます。
この接続部分にもクラリーノとゴムスポを貼りました。

音を出さない状態で40秒。

もうちょっと息の長さが欲しいところです。そう言えば先生がおっしゃっていたことですが、ネジの力だけで閉めるのではなく、クランプで締め上げてからネジを締めると良く締まるとのことでした。

クランプで締め上げます。
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40秒から45秒になりました。
これで良しとしますか…。

後日記:この共鳴箱の取り付けですが、ここにゴムスポを使うと響きを止めてしまうことになるのであまりよくありません。ゴムスポはやめにしてちょっと厚めの革をを貼ることにしましたが、それでもネジ釘をつけた状態で向こう側が透けて見えるほど隙間があいています^_^;。そこで、あきらめずに親の敵とばかりにクランプで締め上げて、ネジ釘をつけてみました。ようやく透けが無くなりました。鍵盤をつけた状態で16秒の息もちです。もう一息欲しいところです。
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by kazenokoto | 2012-08-18 00:57 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (13) 棚板

小袋と小袋の間の隙間が狭い為に安全弁を取りつけるスペースにのりしろが来てしまいます。

その為安全弁のスペースを平らにするために、ラバークロスを貼って埋めます。

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古い安全弁はこのようについていました。押さえのバネがないので空気が抜けてしまいそう。
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安全弁もしっかり押さえます。内側のフェルトと皮も張り替えます。フェルトを貼って、革のつるつるした表の部分ではなく、バックスキンの部分が板側に来るようにします。
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安全弁を取りつけてさらに棚板を取りつけます。
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小袋と大袋を貼った状態で真空状態から元に戻る時間を測ると約2分あります。

しかし、この棚板をつけるとそれが半分に減ってしまいます。
ということはこの取り付け部分から息が漏れてしまっています。

というより棚板そのものにゆがみがあるのかな?と思って定規を当ててみると…あっ!隙間が!

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おまけにこの棚板には釘穴の部分が削れてしまっています。
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木工パテで埋めてみましたが、やはりネジを入れると盛り上がってしまったりして強度に不安があります。

ということで、思い切って棚板を取り替えることにしました。
先生に聞いたところ、しなの合板か、集成材が良いということでした。とにかく名前だけを聞いて近くのホームセンターに行ってみたところ、高級家具や楽器に良いという集成材があったので早速買いました。


ホームセンターで同じ大きさに切ってもらいました。

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重ねて中央の空いている部分にしるしをつけ、まず端を電気ドリルで6ミリの穴を二つあけて後は手作業で小さノコをキコキコ入れていきました。

この木が硬い! なかなか向こう側が見えず、ノコが向こう側に通って光が見えた時はトンネルを貫通させたような気持ちになりました。

さらにこの板にはネジ穴を開けなくてはなりません。
家にあった障子紙の和紙を板と同じ大きさに切って、古い棚板からネジ穴の部分を写して、それを新しい板に張り付けて上から電動ドリルで穴をあけました。ふう~っ!

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これらの作業で丸2日かかりました~!
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by kazenokoto | 2012-08-12 23:44 | 西川オルガン49鍵 | Comments(2)

西川オルガン49鍵 (12) 大袋

リードオルガンは息が命。

この3回の修理で思ったことは、丁寧に修理することが1秒、2秒の息の長さにつながって行くということ。

例えば息の長さが5秒違うだけでこれはオルガンにとっては本当に大きい違いで、音の伸びや芯のある弱音につながっていきます。

時間をかけても、そのことが1秒の貯金になると思って作業していくと面倒になりません。

大袋ののりしろガイドを貼り付けます。三角のコーナーはもともとあったもの。
このコーナーとガイドの面位置をぴったり合わせることも1秒貯金になります。こういうところがガタついてしまうと息漏れの原因に。

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この大袋のチョウツガイは外側についていました。
内側はラバークロスで貼ります。

ぴったり閉まらないので90度に立てかけておきながら、やはり木でしっかり押さえて隙間なくにかわを貼り付けます。

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下の部分にベルトを取りつけます。幅はラバークロスをはがす前に測っておくこと。

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小袋と同じ要領で貼ります。

この角の三角部分には補強の意味があるのでしょうか?薄い皮を貼ってからラバークロスが貼ってあります。動きがある部分なのでラバークロスに負担が行かないようにしてあるのでしょうね。

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大袋をはがした時の状態です。革が貼ってあるのが見えるでしょうか。

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by kazenokoto | 2012-08-12 17:18 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (11) 小袋 ②

次に、上辺、側面を貼ります。

まず、リードオルガン講習会(3)のを参考に小袋の高さに合わせてひもがついた木片を置くこと、(ひもは穴から外へ出しておく)そしてラバークロスにボール紙を貼ることを忘れないでください。

ラバークロスの中心と、小袋の板の中心線を合わせます。

まず、上の部分を貼る。
貼ったらすぐにぬれぞうきんか、ウェットティッシュでしごいて下さい。

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(写真は大袋を貼っているところ)

ベテランの方は上下すぐにのり付けをしていましたが、私は上の部分を貼ったら、一休み、次の面を貼ったら一休み、と少し慎重すぎるくらいに丁寧に貼りました。

こういう角の部分は本当に慎重に。こういうところから息が漏れやすい…。
角度によっては少しラバークロスが浮いてしまうこともあります。そういう時は、にかわを一滴角に垂らすと、固まって隙間が埋められます。

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少ないのりしろの部分はしっかりつけます。ていねいに指でしごいて、木の押さえをつけながら乾かすことを忘れずに。しつこいですが…。

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by kazenokoto | 2012-08-12 16:38 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)

西川オルガン49鍵 (10) 小袋 ①

いよいよ小袋を貼ります。

この小袋の貼り方ですが、下辺(チョウツガイの部分)を先に貼って、後は上辺、側面を貼ったあまりをその上から回り込ませるか、反対に上辺、側面をはり、その余りを下辺に回り込ませてはり、そのうえから下辺の底の部分を新たに貼る方法との二つがあります。

山葉61鍵盤の失敗は下辺に回り込ませるラバークロスの量が3センチくらいと足りなかったので、とりつけてからの息漏れに苦しみました。

今回は同じ過ちを繰り返さないようにまず、チョウツガイを取りつけて、内側にラバークロスを貼り、その外側にもラバークロスを貼りそれから上辺、側面を貼り、のりしろ部分で、下辺を上からさらに貼りつけるようにしました。もちろんこののりしろ部分はたっぷりと分量を取ることを忘れずに…。

チョウツガイの取り付けは山葉61鍵を参照してください。
チョウツガイの部分の内側にラバークロスを貼りますが、このように浮き上がってしまうところは何度も手でしごいて浮き上がらないようにしてください。

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ある程度しごいてぴたりとついてきたら物差しをはさんで上から重い辞書などを置いてしっかりと乾かします。

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そして、このチョウツガイの部分の表側、下辺の部分を貼ります。
ここも隙間なく、貼ったら必ず押さえの板を貼ります。

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前回はハンズで買った手芸用の粒にかわを使いましたが、今回はイト―シンさんで仕入れた板にかわを使用しました。
以前よりも貼りつき方が断然良いと思いました。

これが板にかわです。
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良いにかわを使うことも大切なのですね。
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by kazenokoto | 2012-08-12 16:17 | 西川オルガン49鍵 | Comments(8)

西川オルガン49鍵盤 (9) バルブの取り付け

2010年9月にストップしていた西川オルガンの修理を再開します。

なぜ、こんなに期間が開いてしまったのだろう…。

記憶をたどってみると、2010年の秋頃から忙しくなって取りあえず途中で置きっぱなしになっていて、春ごろから始めようかなあと思っていた矢先の大地震。

そんなに被害があったわけでもないのに、テレビにくぎづけの日が続き夏ごろまで何も手につかなくなってしまった。

なんとなく普通の精神状態を取り戻した6月に山葉61鍵をオークションで落札。

この楽器は、川越に行くことになっていたので西川はそのままに61鍵の修理にとりかかり、ようやく2011年の3月に完成!

そして、講習会を経てやっと、さあ、あの西川をまた再開しなくてはと思った次第でございます。

いい訳が長くなってしいましたが…。

しかしこの西川を中断していた間に、61鍵を自分で手掛けて修理してみたこと、講習会に参加したこと、先生が修理をなさっていた楽器をいくつか見学させていただいた、という中で、良い音に修理するためにはそれぞれの場面、場面でちょっとした手間をかけることが本当に大事だと思うようになりました。

料理と同じですよね。ちょっとしたひと手間が味を良くするということです。

オルガンも同じように組み立ててしまったらまた戻るのは本当に大変なことです。
だから、いつも今が大事なんです。

そんな事を思いながら、さあ、西川は何から取り掛かろうか…?

と、ふと見ると、なんとまだ大袋、小袋のラバークロスをはがしていない。

まずは、この作業からか…。

にかわをはがす時に使う道具がこのスクレイパーです。
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どっさりにかわがはがれます。
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このラバークロスをはがす作業が意外と大変で、結局2週間くらいかかってしまった。

ラバークロスをはがす時はのりしろの部分にカッターをあてて、そこから水を湿らせると水分が行き渡って少しははがしやすくなります。

バラバラにした状態。 木のつなぎ目の部分も新しいラバークロスに貼り替える。

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そしてクロスを貼る時のガイドとなる木を取りつけます。

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白く塗られている部分は釘が打ってあった場所です。この楽器はほとんどのネジがなく、そのかわりに大量の釘が打ってありました。木工パテで埋めましたので白くなってしいました。

小袋を貼る前に大袋にバルブを取りつけます。

バルブの革は引っ張っても伸びてしまわないしっかりしたものを使うと良いそうです。そして、厚みが同じ部分を使うこと。わずかな厚みの差で空気が逃げていってしまいます。

下は針金で止めます。写真では針金の先を上の方に取り付けてしまいましたが、もう少し下の方に取り付けた方が効率よくバルブを押さえられるようです。
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下の写真は先生がつけたものです。針金の位置が違うでしょ。

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by kazenokoto | 2012-08-07 01:06 | 西川オルガン49鍵 | Comments(0)