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リードオルガン修理の広場

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西川オルガン49鍵 (12) 大袋

リードオルガンは息が命。

この3回の修理で思ったことは、丁寧に修理することが1秒、2秒の息の長さにつながって行くということ。

例えば息の長さが5秒違うだけでこれはオルガンにとっては本当に大きい違いで、音の伸びや芯のある弱音につながっていきます。

時間をかけても、そのことが1秒の貯金になると思って作業していくと面倒になりません。

大袋ののりしろガイドを貼り付けます。三角のコーナーはもともとあったもの。
このコーナーとガイドの面位置をぴったり合わせることも1秒貯金になります。こういうところがガタついてしまうと息漏れの原因に。

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この大袋のチョウツガイは外側についていました。
内側はラバークロスで貼ります。

ぴったり閉まらないので90度に立てかけておきながら、やはり木でしっかり押さえて隙間なくにかわを貼り付けます。

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下の部分にベルトを取りつけます。幅はラバークロスをはがす前に測っておくこと。

西川オルガン49鍵 (12) 大袋_e0197734_17121131.jpg


小袋と同じ要領で貼ります。

この角の三角部分には補強の意味があるのでしょうか?薄い皮を貼ってからラバークロスが貼ってあります。動きがある部分なのでラバークロスに負担が行かないようにしてあるのでしょうね。

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大袋をはがした時の状態です。革が貼ってあるのが見えるでしょうか。

西川オルガン49鍵 (12) 大袋_e0197734_123517.jpg

by kazenokoto | 2012-08-12 17:18 | 西川オルガン49鍵